美味しいのに、なんで潰れるんだろう。

どーも!とーるです!
「あそこのラーメン、めちゃくちゃ美味しかったのに、閉店してた」
こういうこと、ありませんか。
味はいい。評判もいい。なのに、続かない。
逆に、「まあ普通においしいよね」くらいの店が、何十年も続いていたりします。
美味しい店ほど潰れる説。
ちょっと信じかけてしまいます。
この差は、どこから来るのか。
今回は、2つの言葉で整理してみます。
KSFとKBF——「続く理由」と「選ばれる理由」は別もの
以前のコラム(#90)で、KSFという言葉を紹介しました。
成果にいちばん影響する要因のことです。
今回は、そこにもうひとつ、KBFという言葉を並べます。
- KSF(Key Success Factor) → 事業が勝つための要因
- KBF(Key Buying Factor) → お客さんが選ぶときの理由
どちらも「K」で始まって、どちらも横文字。
正直、覚える気が失せますよね。
要するに、
KSFは「お店側の事情」、KBFは「お客さん側の事情」です。
見ている人が、まったく違うんです。
お客さんが見ているもの(KBF)
ラーメン屋で考えてみます。
お客さんが店を選ぶとき、頭の中で比べているのは、たぶんこのあたりです。
- 味が好みかどうか
- 値段が手頃かどうか
- 待ち時間が短いかどうか
- お店がきれいかどうか
- SNSで見かけたかどうか
これがKBFです。
お客さんが意識して比べているものです。
お店が続くために必要なもの(KSF)
一方で、お店が続くために必要なのは、こういうものです。
- 回転率(席数×回転数で、売上の上限が決まる)
- 原価の管理
- 味の安定(誰が作っても同じ味になるか)
- 立地
- スタッフが育つ仕組み
これがKSFです。
見てのとおり、ほとんどがお客さんからは見えません。
「この店、原価管理しっかりしてるな〜」と思いながらラーメンをすする人は、たぶんいません。
いたら、ちょっと怖いです。
いちばん大事なのは、2つが「一致しない」こと

ここが今回の本題です。
KSFとKBFは、一致しないことのほうが多いんです。
お客さんは「味」で選びます(KBF)。でも、お店が続くかどうかを決めているのは、「回転率」や「原価」(KSF)だったりする。
だから、味がいいだけでは、続かない。
どれだけ美味しくても、1杯に40分かかる店は、席が回りません。
原価をかけすぎれば、売れるほど苦しくなります。
味が普通でも続く店は、たいてい、こっち(KSF)がしっかりしています。
冒頭の「美味しかったのに閉店してた」は、
KBFは満たしていたのに、KSFが整っていなかった、ということなんですよね。
SNSビジネスに置き換えると
これ、ラーメン屋だけの話ではありません。
SNSで発信しながら商品を売っている人に置き換えると、こうなります。
お客さんが選ぶ理由(KBF)
- 話がわかりやすい
- 人柄が好き
- 実績がある
- 値段に納得できる
- 評判がいい
事業が続く理由(KSF)
- 受講生が続けてくれるか(継続率)
- 紹介が生まれる仕組みがあるか
- 教えた内容を、受講生が再現できるか
- 収益の構造が、無理なく回っているか
よく見かけるのが、
「発信は人気なのに、毎月ずっと集客に追われている」という状態です。
これは、KBFは機能しているのに、KSFが整っていないケースです。
選ばれてはいる。でも、続く仕組みがない。
まさに、美味しいのに潰れるラーメン屋と同じ形です。
片方だけでは、どちらも足りない
逆のパターンもあります。
継続率や仕組みばかり磨いて、
お客さんが何で選んでいるのか(KBF)を見ていない。
すると今度は、そもそも選ばれません。
- KBFだけ整える → 選ばれるけど、続かない
- KSFだけ整える → 続く形はあるけど、選ばれない
両方そろって、はじめて「売れ続ける」になります。
自分のビジネスで、2つを分けて書き出してみる
やることはシンプルです。
紙を1枚用意して、真ん中に線を引いてください。
左に「お客さんは、なぜ自分を選んでくれているのか」(KBF)。
右に「自分の事業が続いているのは、何がうまくいっているからか」(KSF)。
書いてみると、たいていどちらかが薄いです。
「良いものを作っているのに売れない」なら、左(KBF)を見直す。
「売れているのに苦しい・続かない」なら、右(KSF)を見直す。
どっちが薄いかが分かるだけで、次にやることがかなり絞れます。
僕が気をつけていること
正直に言うと、発信をしていると、つい左側(KBF)ばかり気になります。
反応がいい投稿。伸びた投稿。褒めてもらえた言葉。
目に見えるので、どうしてもそっちを追いかけたくなるんですよね。
でも、事業として続けられるかどうかは、だいたい右側(KSF)で決まっています。
なので僕は、投稿が伸びたことを喜ぶのと同じくらい、
「続けてくれている人がいるか」を見るようにしています。
美味しいラーメンを出し続けるためにも、
まずは、店が潰れないこと。
あなたのビジネスの「味」と「回転率」は、それぞれ何でしょうか。
とーる|猫好きの行動経済アナリスト






