コラム#103マーケティング

AIに「とーるって知ってる?」と聞いたら、Instagramが出てこなかった。

AIに「とーるって知ってる?」と聞いたら、Instagramが出てこなかった。

どーも!とーるです。

先日、ふと思ったんです。

「AIで僕の名前を検索したら、何が出てくるんだろう」
と。

そこでChromeのAI検索に、
「とーるっていう、行動経済学の人知ってる?」
と聞いてみました。

ただ、普通に検索すると、
これまでの検索履歴や閲覧履歴に引っ張られるかもしれません。

AIにまで、
「いつも見ている人なので、この人ですよね」
と気を遣われても困ります。

なので、わざわざシークレットモードにして検索してみました。

すると、最初に出てきたのが、

Udemy。
Amazon。
ポッドキャスト。

でした。

あれ?

Instagramは?

僕、SNSを軸に活動しているんですが。

InstagramやThreadsなどでも、これまでかなり発信してきました。

投稿数だけなら、Udemyの講座数やKindleの冊数より、圧倒的に多いです。

それなのに、AIが僕を説明するときに先に持ってきたのは、
SNSの投稿ではなく、
Udemyの講座。
Amazonの書籍情報。
ポッドキャストの番組情報でした。

これ、けっこう面白いなと思ったんです。

同じ「とーる」の情報でも、
どこに置かれているかによって、扱われ方が違う。

もしかするとAIは、
個人のSNS投稿よりも、
世界的なプラットフォームに整理されている情報を、
「この人は何者なのか」
を判断する材料として使いやすいのかもしれません。

Udemyなら、
講座タイトル、カリキュラム、受講者数、評価。

Amazonなら、
書籍タイトル、著者情報、説明文、レビュー。

ポッドキャストなら、
番組名、配信者名、エピソードタイトル、概要欄。

情報が整理されています。

人もそうですよね。

知らない人のSNSに、
「私は行動経済学に詳しいです」
と書いてある場合と、

Amazonにその人の書籍があり、
Udemyに講座があり、
ポッドキャストでも継続的に話している場合。

同じことを言っていたとしても、
後者のほうが、
「本当にこの分野で活動している人なんだな」
と思いやすい。

何を言っているかだけではなく、
どこで、どのくらい、どんな形で情報が残っているか。

これは行動経済学でいう「権威」の影響にも近いです。

中身を見る前に、
本、講座、プラットフォーム、評価などの周辺情報から、ある程度の信頼を判断しています。

AIも人とまったく同じ判断をしている、という話ではありません。

ただ、少なくとも僕の検索結果では、
SNSより先に、そうした情報が出てきました。

そこで今度は、Google検索のAI本人に聞いてみました。

「コンテンツビジネスをしている人がAEOを意識するなら、どのプラットフォームを優先すればいいの?」
と。

ちなみにAEOとは、
ChatGPTやPerplexity、GoogleのAI検索などが回答を作るときに、自分の情報を見つけてもらいやすくする考え方です。

SEOのAI検索版みたいなものですね。

GoogleのAIから返ってきた順位がこちらです。

1位:Kindle・Amazon電子書籍
2位:音声プラットフォーム
3位:Udemy
4位:note・独自ブログ

もちろん、Googleが公式に発表した固定ランキングではありません。

僕が実際にGoogleのAIへ聞いたときに返ってきた、コンテンツビジネス向けの戦略的な順位です。

ただ、自分を検索した結果と、かなり近い。

Amazon、音声、Udemy。

ここから、コンテンツビジネスをしている人のAEO戦略が、少し見えてきます。

1位はKindle

Kindleが1位になった理由は、
単に文章量が多いからではないと思います。

「このテーマで、一冊の本を出している」
という事実が残るからです。

SNSで詳しそうなことを話している人と、
そのテーマで一冊の本をまとめている人。

受け取られ方は違います。

Amazonには、
書籍タイトル、説明文、著者名、著者プロフィール、レビューなどが残ります。

もちろん、Kindleの本文すべてをAIが自由に読めるわけではありません。

それでも、
「この人は、何について本を書いている人なのか」
は確認できます。

ただし、
『SNSと集客とマインドと人生を成功させる方法』
みたいな本にすると、
結局、何の本なのか分かりません。

情報の幕の内弁当です。

誰の、どんな問題を解決する本なのか。

そこは絞ったほうがいい。

「SNSマーケティング大全」
よりも、
「フォロワーが少なくても売れるLINE導線の作り方」
のほうが、専門分野が伝わります。

音声は、スタエフだけで終わらせない

2位が音声です。

実際、僕を検索したときにも、ポッドキャストが出てきました。

音声には、
その人が本当に自分の言葉で話せるのか。
どんな考え方をする人なのか。
継続的に同じテーマを扱っているのか。

文章だけでは分からない情報が残ります。

では、スタエフ(stand.fm)とSpotifyなどのポッドキャストなら、どちらがいいのか。

これもGoogleのAIに聞いてみました。

外部のAI検索を意識するなら、
スタエフの中だけで配信するよりも、
Spotifyなどのポッドキャストにも配信したほうが優勢、という回答でした。

スタエフがダメなわけではありません。

仕事が違うんです。

スタエフは、
国内ユーザーとの交流や、ライブ、コメント、レターなど、
人との距離を縮めるのに向いています。

一方、SpotifyやApple Podcastsなどは、
外部へ広げる場所です。

なので、
「スタエフか、Spotifyか」
ではありません。

スタエフで話して、ポッドキャストにも流す。

スタエフではRSSを使って、Spotifyなどへ同じ放送を配信できます。

別々に収録しなくていいんです。

ただし、音声を置くだけでは足りません。

「第47回。今日は、ふと思ったことを話します」
では、何についての放送なのか分かりません。

AIも、ふと思っている場合ではありません。

「フォロワーが増えても商品が売れない3つの理由」
「LINE登録者が増えても申込みにつながらない原因」
など、タイトルだけでテーマが分かるようにする。

概要欄にも、
この放送で話していることや結論を書いておく。

重要な放送は、文字起こしや要約をnoteにも残す。

音声だけで終わらせず、
AIが読める文字情報にも変えておくことが大切です。

Udemyは「体系的に教えられる」の証拠になる

3位がUdemyです。

SNSでは、その人の投稿が一つずつ流れてきます。

ですがUdemyには、
講座タイトル、対象受講者、学べる内容、カリキュラム、受講者数、評価などが並びます。

第1章、第2章、第3章と並んでいれば、
そのテーマについて、順序立てて教えられる人だと分かります。

これも、中身だけではなく「構造」が信頼を作っています。

もちろん、有料講義の中身をAIが全部見ているわけではありません。

それでも公開されている講座ページから、
「誰に、何を、どこまで教えている人なのか」
は確認できます。

だから講座名も、
「初心者向けSNS講座」
だけでは弱い。

初心者が、
何をできるようになる講座なのか。

そこまで具体的に書いておいたほうがいいです。

noteやブログは4位だけど、土台になる

4位がnoteや独自ブログでした。

4位と聞くと、弱そうに見えます。

表彰台にも乗っていません。

ただ、AIが文章を直接確認しやすいという意味では、ここが土台になります。

問題は、何を書くかです。

「SNS集客で大切なのは継続です」
「お客様目線で発信しましょう」
という内容だけなら、AIが自分で答えられます。

わざわざ僕の記事を紹介する理由がありません。

必要なのは、
「僕は実際にこうした」
「この方法を試したら、こうなった」
「一般的にはこう言われているけど、現場では違った」
という、その人にしか出せない情報です。

AIが一般論を簡単に作れるようになったからこそ、
本人の経験や独自の考え方が重要になります。

これは、GoogleがE-E-A-Tと呼んでいる考え方にも近いです。

Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)。

その頭文字ですが、いちばん最初の「E=経験(体験)」が、今の時代はとくに効いてきます。

というのも、AIは音声や動画の“中身そのもの”を、まだ自由に見たり聞いたりはできません。

でも、文章なら読めます。

だからこそ、自分が実際に体験したこと——
やってみた、試した、失敗した、現場ではこうだった——
という「E(体験)」を、ちゃんと文章として残しておく。

これが、これからの発信では必要になってきます。

大切なのは、プラットフォームを増やすことではない

ここまで読むと、
「Kindleを書いて、音声を収録して、Udemyを作って、noteも更新するの?」
となりますよね。

全部別々に作ったら、普通に大変です。

Kindle用のネタ。
音声用のネタ。
Udemy用のネタ。
note用のネタ。

これを毎回考え始めたら、もう疲れています。

一回寝たほうがいいです。

そうではなく、
一つの内容を、それぞれの媒体に変換する。

これでいいんです。

例えば、
「フォロワーが増えても、商品が売れない理由」
というテーマで30分話したとします。

その音声を、
スタエフで配信する。
Spotifyなどのポッドキャストにも流す。
文字起こしを整理してnoteにする。
要点をInstagramやThreadsへ分けて投稿する。
関連する内容がたまったら、Kindleの一章にする。
事例やワークを追加して、Udemy講座にする。

6個作ったように見えますが、
元の内容は一つです。

一つのネタが、だんだん出世しています。

投稿が記事になり、
記事が音声になり、
音声や記事がたまって本になり、
最後は講座になる。

ネタを量産するのではなく、
一つのネタから、形式の違うコンテンツを量産する。

これなら発信内容もバラバラになりません。

「名前」と「内容」を揃える

そして、ここがかなり重要です。

Kindleでは本名。
Udemyではニックネーム。
Spotifyでは違う番組名。
noteでは、また別の肩書き。

これでは、人もAIも同じ人物なのか分かりません。

Amazonにいる人と、
Udemyにいる人と、
ポッドキャストで話している人が、
全部別人に見えます。

活動名。
プロフィール写真。
肩書き。
専門分野。
自己紹介文。

ここは、できるだけ揃えたほうがいい。

僕なら、
「とーる」
「行動経済アナリスト」
「マーケティング×行動経済学」
という情報が、どこを見ても確認できる状態にする。

名前だけではありません。

発信内容も揃えます。

Udemyでは行動経済学。
Kindleでも行動経済学を活用したマーケティング。
ポッドキャストでも、コンテンツビジネスや販売導線を行動経済学の視点から話す。
noteでも、同じテーマを事例付きで解説する。

まったく同じ文章をコピペする必要はありません。

SNSでは、悩みや感情から入る。
音声では、背景や自分の考えを話す。
noteでは、理由や事例を整理する。
Kindleでは、関連する知識とつなげる。
Udemyでは、手順やワークにする。

見せ方は変える。

でも、言っていることはつながっている。

どこを見ても、
「この人は、このテーマについて発信している人なんだ」
と分かる状態です。

AEOとは、AIに好かれる文章を書くことではない

AEOというと、
「AIに引用される書き方」
「ChatGPTにおすすめされるキーワード」
みたいな話になりがちです。

ですが、本質はもっと普通だと思います。

自分が何を知っていて、
何を経験して、
何について教えられるのか。

その証拠を、Web上に残していく。

同じ名前で。
同じ専門分野で。
同じテーマを、
文章、音声、書籍、講座という違う形で残していく。

そうすれば、AI検索で一つの情報が見つかったあとに、
ほかの情報もつながります。

そして人が検索したときにも、
「この人、本当にこのテーマでずっと活動しているんだな」
と分かります。

AEOで必要なのは、
発信量を4倍にすることではありません。

一つの内容を、4つの場所で働かせることです。

新しいネタを毎日ひねり出す前に、
すでに持っている一つの知識を、
ほかの形に変えられないか考える。

そのほうが発信に一貫性も生まれますし、
AIにも人にも、
「何の人なのか」
が伝わりやすくなると思います。

で、結局どこから?という戦略の話

ここまでは、「一つの内容を、いろんな形で残す」という土台の話でした。

ただ、普段のコラムではあまり細かく書かないんですが、
「じゃあ具体的に、自分はどのプラットフォームを、どういう順番で優先すればいいの?」
という、もう一歩踏み込んだ戦略の話があります。

たとえば、Instagramも、実はGoogle検索に引っかかります。

だから「SNSは無意味」という話ではありません。

ただ、大事なのは“ただ頑張る”ことではなくて、
相手が信頼できる媒体で、まず検索されるようになることです。

ちょっと想像してみてください。

誰かと会ったときに、
「SNSで〇〇って検索してください」
と言われて、その人のアカウントが出てくる。

もう一人は、
「ネットで〇〇って検索してください」
と言われて、GoogleのAIに、その人の経歴や実績がバーッと出てくる。

どっちのほうが、信頼できそうですか。

同じ人でも、
「どこで、どう検索されるか」
で、受け取られる信頼はまったく変わります。

だからこそ、まずは信頼される場所で見つけてもらう。

そのうえで、SNSにも来てもらう。

この順番が大事なんです。

実は僕、自分の名前をAI検索した結果を、もっと深く掘ってみたんです。

そうしたら、これは早めに知っておいたほうがいい、と思うことがいくつも出てきました。

想像してみてください。

あなたが今、毎日SNSの投稿を作ることに追われていて、
「私、結局なにをやればいいんだろう」
と思いながら、とりあえず手を動かし続けているとします。

その状態で、投稿をあと10個増やすより先に、
知っておいたほうがいいことがあります。

それは、
「AIやAI検索に、自分がどう見つけられて、どう説明されているか」
です。

ここを知らないまま発信量だけ増やすのは、
穴の空いたバケツに、一生懸命、水を足し続けているのに近い。

がんばっているのに、なぜか手応えがない。

その原因が、発信の“中身”ではなく、
“どこに、どう置いているか”にあることは、けっこう多いんです。

しかも、少し怖い話もあります。

AIは、あなたを見つけてくれるだけではありません。

勝手に「この人はこういう人です」と、
説明までしてきます。

もしその説明が、微妙に事実とズレていたら?

せっかく見つけてもらえたのに、
どこか別人のような紹介をされてしまう。

これ、笑えないんです。

こうした「AEO」と、その先にある「GEO」の違い。
SpotifyとスタエフがAI検索でどう扱われるか。
そして、自分の情報をどう整えておけば、AIに“正しく”説明してもらえるのか。

このあたりを、実際の検索結果の画像つきで、順番に別の記事へまとめました。

投稿を1個増やす前に、一度、全体の地図を見ておく。

そのほうが、これからの遠回りは、ぐっと減ると思います。

動画視聴アプリ「エルラボ+」のメンバー向け限定コラムです。

▶ 続きを読む(エルラボ+メンバー限定)
https://columns.l-mine.com/app/?column=1

とーる|猫好きの行動経済アナリスト

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