コラム#125マーケティング

返金保証って、つけたほうがいいんでしょうか。

返金保証って、つけたほうがいいんでしょうか。

どーも!とーるです!

「返金保証って、つけたほうがいいんでしょうか」

これ、聞かれます。

で、調べると出てくるのはだいたい2種類です。

「つけましょう。成約率が上がります」

「やめましょう。悪用されます」

どっちも見たことある結論で、正直、これだけでは判断できないですよね。

なので今回は、分ける基準の話をします。

損失回避——返金保証は「安心させるもの」じゃない

よく「安心して買ってもらうため」と言われます。

半分合ってて、半分違うと思っていて。

返金保証がやっているのは、気持ちの問題じゃなくて、リスクを、買う側から売る側へ移すことです。

例えば、1万円の商品を買うとき。

買う側はこう考えます。

「だめだったら1万円が無駄になる」

行動経済学ではこれを損失回避と呼びます。

人は、得をする可能性より、損をする可能性のほうに強く反応する。

だから、いい商品でも手が止まる。

この「手が止まる」、ちょうど数字が出ていました。

オーストラリアで、返品サービスの会社(Loop)が9月に公表した調査です。

過去半年にネットで返品をしたことがある人、1,000人に聞いたもの。

55%が、返品のルールを理由に、ファッションブランドで買うのをやめたことがある。

そして、85%が、買う前に返品のルールを(少なくとも時々は)確認している。

国も商品のジャンルも違うので、そのまま日本の講座に当てはめるつもりはないです。

ただ、人がどこを見て「買わない」を選んでいるかは、よく分かります。

値段より、「失敗したときにどうなるか」を見ているんですよね。

行動経済学では、これを後悔回避と言ったりします。

「買って後悔するくらいなら、買わないでおこう」という動きです。

ここで返金保証があると、「損するかも」が消えます。

すると判断が、「欲しいかどうか」だけに戻る。

これが効く理由です。

僕も、動画講座につけています

実際の話をしておきます。

僕の動画講座も、返金保証をつけたことで購入者が増えました。

もちろん、速攻で返金申請される方もいます。

それでも、つけなかったときより売上は上がっています。

数字を出して「返金率は何%です」とかは言いません。

うちの規模では、そこまで断定できるサンプル数になっていないので。

ただ、つける前とつけたあとで比べれば、上がっている。

これは事実です。

返金されるのは痛いです。

痛いんですけど、買われないよりはいいということだと思っています。

つけないほうがいいケースがあります

でも、全部につければいいかというと、そうでもないと思っています。

僕が「これは慣れないな」と思うのは3つです。

① 成果が相手の行動量に左右される商品に、無条件の返金

ダイエット、学習、発信。

この手の商品で「効果がなければ返金」とやると、効果の判定でもめます。

やってないのか、合わなかったのか、外から見て分からないので。

② 提供コストが先に出るもの

制作代行、仕入れ、個別の時間。

返金しても、こちらの時間は戻ってこないんですよね。

③ 価格が低いもの

300円の商品に返金保証をつけると、手続きの手間のほうが大きくなります。

そもそも300円なら損失回避がそこまで働かないので、効果も薄いです。

つまり、返金保証が効くのは「迷うぐらいの金額」のときだけだと思っています。

つけるなら、条件は「期間」だけにする

ここが一番実用的かもしれません。

条件は、増やすほど弱くなります。

✖ 「効果がなければ返金」

→ 効果の判定でもめます。

✖ 「ご満足いただけなければ返金」

→ 満足も、外からは判定できません。

◯ 「購入後◯日以内なら、理由を問わず返金」

→ 判定がいりません。

期間で区切るだけなら、もめようがないんですよね。

「いつまでに言えばいいか」だけで決まるので、買う側も分かりやすい。

そして、条件を増やすほど疑われます。

「ただし」「かつ」「当社が認めた場合に限り」。

こういう但し書きが並んだ返金保証は、読む側からすると、ないのと同じに見えるんです。

さっきの調査にも、これに近い数字がありました。

返品に手数料がかかるお店だと、37%が、そのお店で買う回数を減らしたと答えています。

返品はできる。

でも、条件や手間がついている。

それだけで、買う側の足は止まるんです。

僕も、期間を区切るだけにしています。

考えることが少ないほうが、結局いちばん効くと思っていて(笑)

結局、何を決めているのか

返金保証をつけるかどうかは、売上テクニックの話に見えて、実はこういう話だと思っています。

この取引のリスクを、どちらがどれだけ背負うのか。

全部こちらが背負うのが正しいわけでも、全部相手に渡すのが正しいわけでもない。

自分の商品が、どこまでなら引き受けられるのか。

そこが決まれば、文面はあとからでも書けます。

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とーる|猫好きの行動経済アナリスト

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