コラム#37マーケティング

データ読み込み中の「グルグル」のやつ

どーも!

とーるです。

僕はちょこちょこと喫茶店モーニング行って

  • タスクのおさらい
  • スマホ見てダラダラ
  • 買ったばかりの本を読む まぁそんなことしているんですが、今回はその際に感じたことです。

ある日喫茶店でYouTubeでも見ようとした時のこと。

動画をタップした瞬間、画面の真ん中で何かがグルグルと回り始めました。

あの 「読み込み中」のマーク です。

あれ、3秒以上続くと、スマホをフリスビーみたいに店の外へ投げたくなりませんか?

僕はなります。

なんなら、あのグルグルが「お前の回線、弱いねぇ〜w」と僕を煽っているようにすら見えてくる。

で、イライラが頂点に達すると、こう考えるわけです。

「あーもう! このスマホも2年使ったしな。最新のiPhoneに変えるか!」 「家のWi-Fi、もっと高い爆速プランに乗り換えるか!」 ……ちょっと待て。

冷静になろう。

それ、本当にスマホのスペック不足なのか?

それとも、単に僕らが「たった3秒の待ち時間」すら耐えられないほど、堪え性のない人間になってしまっただけなのか?

もし後者だとしたら、15万円出して最新のiPhoneを買っても、解決しない。

だって、最新機種でも電波が悪けりゃグルグルしますから。

そうしたらまた、「15万も出したのに!」って、今度はもっと強い怒りが湧いてくるだけです。

これ、笑い話じゃありません。

ビジネスの世界では、これと同じことをやって、数百万円、数千万円をドブに捨てている経営者が山ほどいます。

「 辛い 」「 遅い 」「 面倒くさい 」。

そんな自分の「感覚」を治すために、高額な薬(ツールや設備)を買おうとしている人がいます。

今回は、ある有名な「ボロビルのエレベーター」と「ゲームのロード画面」の話を通して、その無駄遣いを止める話をしようと思います!

AIを導入しても、「ダルさ」が消えない理由

「あー、今日のSNS投稿、何書こうかな……。マジで面倒くさいな……」 パソコンの前で腕組みをして、天井を仰ぐ。

そんな経験、ありませんか?

僕あります。

世の中には親切な(そして商売上手な)人たちがいて、 「そんなあなたに! 最新AI搭載の全自動投稿ツール!」なんて広告を出してきます。

月額数万円。

あるいは買い切りで数十万円。

「これでこのダルさから解放されるなら……!」と、震える指でポチる。

確かに作業は早くなります。

AIが勝手に文章を生成してくれるし、画像も作ってくれる。

物理的な時間は短縮された。

でも、あなたの心の中にある「ダルい」という感覚。

あれ、消えました?

たぶん、消えてないはずです。

今度は 「 AIへの指示出しが面倒くさい」 「生成された文章の手直しがダルい」 「ツールを使いこなすための勉強がしんどい」 という、新しい種類のダルさが生まれているだけじゃないですか?

「投稿作成にかかる時間(物理的な問題)」を解決しようとしてツールを買ったけど、本当に解決したかったのは「投稿作成に対するネガティブな感情( 感覚的な問題 )」なんです。

この「感覚」の問題に対して、いきなり高額なコストをかけて物理的な解決を図ろうとする。

これが、多くのビジネスパーソンが陥る、 最もバカらしくて、最もお金が無駄になる罠 なんです。

あなたがビルのオーナーだったらどう対応する?

ちょっと想像力を働かせてみてください。

あなたは、都内にある小さな雑居ビルのオーナーです。

ある日、テナントのおじさんからクレームが入りました。

「オーナー、このビルのエレベーター、遅すぎない? 朝とかイライラするんだけど。なんとかしてよ」 さあ、あなたならどうしますか?

ちょっと考えてみてください笑

  • 多くの人は、こう考えます。

「じゃあ、エレベーター早くしよう!」 そして、エレベーター管理会社に見積もりを取り、銀行で借金をして、1000万円かけて最新の高速エレベーターを導入する。

「どうだ! これで文句ないだろう!」 ……残念ながら、一ヶ月後に同じおじさんからまたクレームが入ります。

「たしかに前よりは早くなったけどさあ、六本木ヒルズのエレベーターに比べると、やっぱり遅いよねえ」 なぜこんな悲劇が起こるのか。

それは、おじさんが言った「遅い」というのは、ストップウォッチで測った物理的なタイムの話じゃなくて、 彼の脳みそが感じている「感覚」 の話だからです。

感覚というのは、常に「相対的」なものです。

あそこのビルより遅い、自分の気が短いから遅く感じる。

対象があってこその感覚なんです。

だから、1000万円かけて0.5秒短縮したところで、「遅い」という感覚が消える保証なんてどこにもないんです。

ゲームの“待ち時間”を長く感じない方法

ここで、この問題を鮮やかに解決している「師匠」を紹介しましょう。

ゲームの世界です。

はい、僕ゲーム好きなんです笑 ゲームにも「ロード(読み込み)時間」や「ダウンロード時間」ってありますよね。

最近のゲームはデータ容量が巨大なので、読み込みに時間がかかります。

画面の端っこで「Now Loading...」という文字が点滅していたり、「現在 35%...」というバーがじわじわ動いているだけの画面。

あれ、見てるの苦痛なんですよ。

買ったばかりのゲームだと「早くしろよ!」ってコントローラー握りしめてイライラします。

ゲーム会社もバカじゃありません。

「ロード時間をゼロにする(=全てを物理的に早くする)」には、とんでもないハイスペックなマシンや、莫大なサーバー費用がかかることを知っています。

ユーザーのネット環境もバラバラですしね。

そんなことにコストを割いていたら、会社が潰れてしまいます。

じゃあ、彼らはどうしたか?

「待っている時間を、遊びに変えた」んです。

  • ロード画面で、 ちょっとしたミニゲームが遊べるようにする。
  • キャラクターの「間違い探し」を表示する。
  • ゲーム攻略に役立つ「豆知識(クイズ)」を表示する。

こうするとどうなると思いますか?

プレイヤーは「お、今のうちにミニゲームでハイスコア出してやるぞ」とか「へー、この敵ってこういう設定なんだ」と、画面に釘付けになります。

すると、「ロードが終わりました」と表示されたとき、 「えっ、もう終わったの? まだクイズ読み終わってないのに!」 と感じることすらある。

物理的な待ち時間は1秒も変わっていません。

でも、「長い」「遅い」「退屈だ」という感覚は、きれいさっぱり消滅しているんです。

これにかかったコストは?

ミニゲームやテキストを表示するだけなら、サーバーを増強する費用に比べれば、微々たるものです。

「遅い」という問題を解決するのではなく、「遅いと感じる」を解決した。

これが賢い解決策です。

万円の問題を、1万円で解決した方法

エレベーターの話に戻ります。

ゲーム会社のように「感覚」をハックするなら、1000万円かけて工事をする必要はありません。

賢いビルオーナーは、こう考えます。

「1000万円かける前に、まずは1万円でできることを試そう」 例えば、エレベーターホールに、全身が映る大きな鏡を置く。

これ、実際に効果が実証されている有名な手法です。

鏡を置くと、人は無意識に自分の姿をチェックします。

髪型を直したり、ネクタイの曲がりを直したり。

その「ナルシストタイム」の間、人は時間の経過を忘れます。

結果、「あれ? もう来たの?」と感じるようになる。

他にも、エレベーター内にニュースや天気予報が流れるモニターを置くのも同じです。

ゲームのロード画面における「豆知識」と同じ役割ですね。

物理的な速度は0.1秒も変わっていません。

でも、「遅い」というクレームは劇的に減ります。

かかった費用は、鏡代やモニター代の数万円だけ。

これで解決したら、990万円以上の儲けものですよね。

これが「正しい問題を見極める」ということです。

ニワカコンサルは、言われた通りに「早くしましょう!」と高額な提案をしてきますが、本物は「遅いと感じさせている原因(退屈)」を潰しにかかります。

ビジネスの「鏡」や「ミニゲーム」

さてさてさて、冒頭のSNS投稿の話です。

あなたが感じている「投稿作成がダルい、辛い」という感覚。

これに対して、いきなり数十万円のAIツールや、高額なコンサルを導入しようとしていませんか?

それは「エレベーターの工事」と同じかもしれません。

その前に、ゲーム会社の知恵を借りてみましょう。

「作業自体を無くす(ロード時間をゼロにする)」のは金がかかる。

だったら、「作業中の感覚を変える(ロード画面を楽しむ)」ことはできないか?

  • 「好きな音楽を聴きながらノリノリで書く」というルールにする。
  • 「15分でどこまで書けるか?」というタイムアタック(ミニゲーム)形式にする。
  • そもそも「完璧な文章」を目指すのをやめて、60点の「ネタ出し」を楽しむ時間にする。
  • 仲間と一緒にZOOMで会話しながら作業する。

←僕はこれやってました。

もし原因が「退屈さ」や「プレッシャー」にあるなら、高額なツールなんていりません。

やり方や環境をちょっと変えるだけで、あの「ダルい感覚」が「攻略する楽しさ」に変わるかもしれない。

「売上が上がらない(辛い)」 「集客できない(苦しい)」 ビジネスの悩みは、突き詰めるとたいていこういう「ネガティブな感情・感覚」に行き着きます。

その感情を解消するために、安易に「広告費を倍増(物理的解決)」したり、「高額な起業塾に入る(他力本願)」という選択をしてしまう。

それは、ロード時間のイライラを解消するために、サーバーに数億円かけるようなものです。

感情の問題に、財布を開くな。

知恵を絞れ。

人間は感情の生き物です。

だから、ビジネスにおいて感情や感覚の問題を無視することはできない。

でも、だからといって、その不定形で捉えどころのない「感覚」に対して、確定した「多額のコスト」を支払うのは、あまりにもリスクが高すぎます。

「辛い」「遅い」「面倒くさい」。

そんなときはまず、財布を開く前に、知恵を絞るんです。

「ここに置ける『鏡』はないか?」 「待ち時間を楽しませる『ミニゲーム』は作れないか?」 案外、あなたの抱えている深刻な悩みは、Amazonでポチった数千円のアイテムや、ちょっとした遊び心を取り入れるだけで、ケロリと解決してしまうかもしれません。

浮いた1000万円で、美味しいものでも食べたほうが、よっぽど精神衛生上いいと思いますよ。

なんつて P.S. 僕があなたのお役に立てることが2つあります 一生「読み込み中」で終わるか、サクサク動くハイスペック起業家になるか。

選ぶのはあなたです。

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まずは現状把握から。

とーる|行動経済アナリスト