“便利さ”が生んだ新たな幻想
どーも!
とーるです。
今回は前回の続きです!
➔ #27:インスタ集客マネーゲームの崩壊 SNS集客マネーゲームが終息したあと、静かに、しかし確実に新しい波がやってきました。
ご存じ その名も「AI収益化」。
ChatGPT、画像生成AI、動画AI──テクノロジーの進化が新たなマネーゲームビジネスを開始しました。
そしてまた、同じように繰り広げられています。
「AIを使って簡単に収益を得よう!」 「AIで発信すれば自動で稼げる!」 まるでSNSブームの再来。
違うのは“主役”がAIになっただけ。
今回は、AIマネーゲームの実態と、その構造的な危うさを解説していきます。
AI収益化マネーゲームの構造
SNSマネーゲームのときと同じように、 ごく一部のAI収益化サービスも見事に典型的な形で循環しています。
①「AIを使って収益化する方法」を発信する。
②「AIで収益化したい人」を集客する。
③ AI活用講座・AI発信講座などを販売。
④ 受講者が“AI収益化コンサル”として活動を始める。
⑤ そして、また「AIで収益化!」と発信を始める。
構造的には、SNSマネーゲームとまったく同じ。
つまり、 AIを使って稼ぐのではなく、“AIを教えることで稼ぐ”モデル です。
「AIを使った稼ぎ方」ではなく、「AIで稼ぐ人を増やす稼ぎ方」といえばわかりやすいですかね??
この時点で、すでに市場の自壊が始まっています。
「AI」という言葉が生む錯覚
AIブームは人々に“万能幻想”を与えました。
「AIがあれば、自分でも簡単に稼げる」「AIがあれば、発信も自動化できる」──。
しかし、AIはツールであって、ビジネスモデルではありません。
AIを“使う”ことと、“AIをネタにする”ことはまったく別物です。
AIを使えば誰でも稼げる、という発想そのものが幻想。
稼げるのは、“AIを正しく活かせる仕組みを持つ人”だけ。
AIを“使って収益を上げた人”と、AIを“使って収益化を教えている人”は違う存在です。
後者が増えるほど、前者が減っていく。
つまり、「AI×教育市場」もまた、自己増殖型マネーゲームの構造を持っています。
もちろん全てのAI講座が対象というわけではありません。
一部の “AIで収益化を目論む人を次々に量産していくビジネスモデル” です。
大抵過去に「SNS集客コンサルサイクル」を行っていて、売れなくなってきた方がこの“AI収益化サイクル”の発想をかぎつけます。
理屈は簡単です。
- 今反応がいい=今需要がある
- 今需要がある=今稼げる しか能がないからですね。
1,2年でたくさん稼いで、そのままフェードアウトしたい方向けです。
そして2年後にくる高額な税金の支払いに苦しんでください。
「楽に稼げる」の心理トリガー
AI収益化のコピーには共通点があります。
「自動で」 「簡単に」 「誰でも」 「1日10分で」。
このフレーズがなぜ刺さるのか?
それは、“楽観バイアス”と“損失回避バイアス”を同時に刺激するからです。
楽観バイアス:「自分にもできそう」 損失回避バイアス:「今やらないと乗り遅れるかも」 AIという言葉は未知のテクノロジーに対する“未来への希望”を象徴しています。
それが不安定な時代において、“安心材料”として機能してしまう。
結果、冷静な判断を失い、“AIを学ばなければ不安”という状態が作られるんです。
SNS時代の「インスタをやらなきゃ」に続き、AI時代の「AIを使わなきゃ」が生まれたってことです。
価値の中心が「知識」から「作業」へ
SNS集客マネーゲームでは、「発信スキル」や「マーケティング知識」が価値の中心でした。
しかしAIマネーゲームでは、価値が「作業効率化」に移っています。
「AIで投稿を作る」「AIで文章を生成する」「AIでデザインを作る」──。
つまり、“中身を考えずにアウトプットを量産できる”時代です。
確かに便利ですが、これは同時に「発信の質」が薄まることを意味します。
AIが生み出すのは「量」であって、「共感」じゃないんです。
情報の量産が進めば進むほど、“感情の希薄化”が起こる。
そして、市場は“情報の洪水”に溺れていく。
「発信者の大量生産」が引き起こす飽和
AI収益化マネーゲームが加速すると、次に起こるのは“発信者の飽和”です。
これは同じ傾向ですよね。
AIツールの普及で誰でもコンテンツを作れるようになり、供給が爆発的に増える。
結果、発信の質よりも“露出量とスピード”が勝負になり、 「AIを使って何を伝えるか」より、「どれだけ早く発信するか」に焦点がずれていく。
SNS時代は「フォロワー争い」。
AI時代は「生成スピード争い」。
つまり、AIが競争の本質を変えたんじゃなく、加速させただけです。
「AI活用者」ではなく「AI販売者」が増える市場
今のAIブームを見ていると、目立つのは“AIを活用している人”ではなく、 “AIを売っている人”です。
「AIテンプレート」 「AIプロンプト講座」 「ChatGPT完全マニュアル」──。
こうした“AIを使うためのノウハウ販売”が乱立しています。
西部時代から教訓とされる“ゴールドラッシュ”ですね。
しかし、その多くは「AIを使って何を実現するか」まで踏み込めていない。
つまり、“AIを使うこと”がゴールになってしまっているんです。
ツールが目的化すると、思想が消える。
思想が消えると、価値が薄れる。
AI収益化市場はまさにその過程をたどっています。
「内部循環」へ
SNSマネーゲームと同様、AI収益化マネーゲームも閉鎖的です。
AI講師がAI講師を育て、またその生徒が講師になる 。
一般ユーザーや外部企業に価値を提供していない限り、内部でお金を回すしかない。
これを経済構造的に言えば、再び「内部循環経済」。
内部で完結した市場は必ず縮小します。
しかもAIというテーマは、テクノロジーの変化が早すぎて、陳腐化のスピードも2倍速。
“SNS集客コンサル量産”時代は2〜3年で崩壊。
しかし、今回は特別に“たちが悪い”んです。
なぜかというと「いろんなAIが次々に誕生しているから」です。
その度に
- chatGPTで収益化講座
- chatGPTはオワコン!
最新AIで収益化講座
- 最先端!
誰でも簡単に生成できるAI動画で収益化講座 こんな感じでずっとループします。
今まで稼ぐことができなかった人がAIで稼ぎ続けれるようになることはありません。
元々素質がある人がAIを活用することで相乗効果が生まれるんです。
AI時代の“信頼”とは何か
AIは確かに便利です。
でも、それは“信頼”を作るツールではありません。
AIが生成した文章には、人の体温も、感情の余白も、リアリティも欠けています。
人が購買や行動を決める最大の要因は「信頼」「安心」です。
AIがいくら優秀でも、信頼は“人”にしか宿りません。
信頼を自動化することはできないんです。
そして、信頼を省略した市場は、必ず崩壊する。
AI時代に求められる「思想」
SNS時代のマネーゲームでは「発信の量と勢い」。
AI時代のマネーゲームでは「効率とスピード」。
しかし、次の時代に残るのは、「思想と信頼」を持って発信できる人です。
AIを使いこなすことよりも、AIをどう“人のため”に使うかが問われています。
SNS集客マネーゲームの次に来たAI収益化マネーゲームも、結局は構造が同じ。
でも、そこから“本質を見抜く人”だけが次のステージへ進めます。
AIが作業を代行してくれる時代だからこそ、 人間がやるべきは「信頼を作る」「物語を語る」「価値を循環させる」ことだと思っています。
技術が進化しても、人の信頼だけは自動化できない。
だからこそ、AI時代の成功者は、“思想を持つ人”になります。
自分だけが稼げればいい!
という考えが、僕には性に合わない。
このビジネスモデルは 絶対にどこかの誰かが確実に稼げないビジネスモデル 。
あ、このマネーゲーム系の話ですが、まだまだ書けそうなので、次回もこの続きになります とーる
とーる|行動経済アナリスト
