コラム#120マーケティング

なんでも「高額商品」にすればいい、わけではない。

なんでも「高額商品」にすればいい、わけではない。

どーも!とーるです!

「低単価じゃ稼げないよ、って言われたんですけど……」

こういう相談、よくあります。

たしかにSNSで起業系の発信を見ていると、こういう話をよく見ます。

「低単価では稼げない」

「高額商品を作りましょう」

「単価を上げないと疲弊する」

もちろん、僕も高額商品そのものを否定しているわけじゃありません。

サポートや構築のように、時間も労力も必要なものなら、それなりの価格になるのは普通だと思っています。

ただ、

「売上を増やしたいなら、とりあえず高額商品」

ここは、ちょっと違うんじゃないかなと思っていて。

商品には、それぞれ相性のいい「売り方」があると思うんです。

タピオカに「一生のお客様」を求めなくてもいい

ちょっと極端な例ですが、タピオカ。

一時期、ものすごいブームになりましたよね。

街を歩けばタピオカ。SNSを開いてもタピオカ。

あの頃、タピオカから逃げられる場所なかったですね(笑)

でも、ブームが落ち着けば、お店もかなり減っていきました。

これを見て、「リピーターを作れなかったから失敗した」と考えることもできます。

でも、僕は必ずしもそうとは思わなくて。

そもそもブーム商品って、

需要が爆発している期間に、一気に売る。

という戦い方もできるんですよね。

僕はこういうのを、分かりやすく「ブーム売り」と呼んでいます。

ずっと売り続けることを前提にしない。

市場が盛り上がっている間に、たくさんの新規客を集めて販売する。

もちろん短命になるリスクはあります。

でも、それを分かったうえでやっているなら、それも一つの戦略です。

今でいうと、AI関連の商品なんかも、一部はこの性質を持っていると思います。

AIそのものがなくなるという意味じゃなくて、「今、このAIツールの使い方を知りたい」みたいな需要は、かなり鮮度が重要です。

半年後にはツールも機能も変わっているかもしれない。

だったら、「10年間売れる商品にしよう」と考えるより、今ある需要に、今届ける。

という考え方のほうが合っている場合もあります。

でも、ダイエットの悩みは来年もある

一方で、ダイエット。食事管理。美容。家計管理。子育て。仕事。
人間関係。

こういう悩みってどうでしょう。

来年になったら、「人類はもうダイエットで悩まなくなりました」とは、たぶんならないですよね(笑)

むしろ、こういうものって日常の中で繰り返し発生する悩みです。

3kg痩せたら終わりではなく、今度は体型を維持したくなる。

食生活も改善したくなる。運動も始めたくなる。

年齢が変われば、また別の悩みが出てくる。

一人のお客様との関係が続きやすい市場でもあるわけです。

だったら、こういう市場で「一回で30万円売るには?」
だけを考える必要はないと思うんです。

LTV(顧客生涯価値)——「いくらで売るか」より「何回選ばれるか」

例えば、5,000円の商品を買ってくれた人がいる。

その商品に満足してくれて、次に1万円の商品を買ってくれる。

さらに数ヶ月後、別の商品も必要になって3万円の商品を買ってくれる。

その後、月額サービスにも入ってくれる。

これって、最初から30万円の商品を売るのとは違う売上の作り方ですよね。

一回の売上だけを見ると、小さい。

でも、

LTV(顧客生涯価値)で見ると話が変わります。

LTVというのは、一人のお客様が、取引が終わるまでにどれだけの利益をもたらしてくれるか、という考え方です。

一回の値札ではなく、合計で見る。

だから僕は、「単価を上げる」だけじゃなく、「何回選んでもらえるか」も考えたほうがいいと思っています。

新規客を集め続けるのは、けっこう大変です

高額商品を一回売って終了。

その人への販売が終わったら、また次の新規客を探す。

そして、また教育して、信頼してもらって、販売する。

もちろん、このモデルが悪いわけではありません。

ただ、

ずっと新規客を集め続けなければならない。

という構造にもなりやすい。

これ、けっこう大変なんですよね。

特にSNSなら、投稿して、リールを作って、ストーリーズを更新して、LINEに誘導して……また最初から。

だったら、一度買ってくれた人に、「次もこの人から買いたい」と思ってもらう設計があってもいい。

日常的な悩みを扱うなら、こっちの考え方はかなり大事だと思っています。

その商品、本当に高額である必要がありますか

ここは一度考えてみてもいいかもしれません。

個別サポートが必要。一人ひとりに合わせた設計が必要。

制作や構築まで代行する。数ヶ月間伴走する。

だったら、当然価格は上がります。
提供する側の労力も大きいですから。

でも、「30万円の商品を作ったほうが売上を作りやすいから」という理由だけで高額化するのは、ちょっと順番が逆な気がします。

30万円の商品を作れば30万円入る。
算数としては、たしかに合ってます(笑)

ただ、それは売れたらの話ですよね。

価格から商品を作るんじゃなく、商品の役割から価格を考える。

こっちのほうが自然だと思います。

商品によって「時間軸」が違う

僕は商品を考えるとき、「いくらで売れるか?」だけじゃなく、「この商品は、どの時間軸で売る商品なんだろう?」と考えてみると面白いと思っています。

ブームやトレンドを捉えて、短期間で大きく売る。

日常的な悩みに対して、手に取りやすい商品から関係を作り、何度も選んでもらう。

深い課題に対して、個別伴走や構築まで含めて高額で提供する。

どれが正しい、ではありません。

売っているものが違えば、売り方も違う。

ただそれだけなんですよね。

だから、「低単価だからダメ」でもなければ、「高額商品を持っていないから稼げない」でもない。

むしろ考えたいのは、自分の商品は、一回で大きく売るものなのか。

それとも、長く何度も選んでもらうものなのか。

ここなんじゃないかなと思っています。

なんでも高額商品にする前に、「この商品、本当はどんな売り方と相性がいいんだろう?」

一度そこから考えてみる。

案外、そのほうが無理のない売上の作り方が見えてくるかもしれません。

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とーる|猫好きの行動経済アナリスト

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