コラム#49マーケティング

無意識の「選別」はなぜ起きる?

どーも、とーるです!

昨日、コンビニでお茶を買おうとした時の話なんですが、 冷蔵庫の前には、緑茶だけで10種類以上が並んでいました。

「お〜いお茶」「伊右衛門」「綾鷹」「生茶」……。

僕は迷わず「伊右衛門」を手に取りました。

でも、店を出てからふと思ったんです。

「なんで僕、伊右衛門にしたんだっけ?」 利き茶ができるほど舌が肥えているわけじゃありません。

成分表を見比べてカテキンの量をチェックしたわけでもない。

ただ なんとなく、「今の気分はこれだ」 と手が伸びた。

これ、SNSでのあなたの立ち位置と全く同じだと思いませんか?

インスタを開けば、同業者は山ほどいます。

みんな同じような笑顔のアイコンで、同じようなノウハウを発信している。

ユーザー(見込み客)からすれば、ズラッと並んだペットボトルのお茶と同じです。

中身(スキルや知識)は、どれもそこそこ美味しいと分かっている。

じゃあ、その中で「なぜ、あなたの投稿(商品)がタップされるのか?」。

今回は、お金の話ではなく、もっと手前の 「選ばれるためのラベルの貼り方(差別化)」 について深堀していきます‼ あなたは「ただの緑茶」になっていないか?

多くの人がSNS集客で苦戦するのは、自分のボトルに「緑茶」としか書いていないからです。

「FP(ファイナンシャルプランナー)です」 「足つぼマッサージやってます」 「Webデザイナーです」 これ、コンビニの棚にマジックで「お茶」とだけ書かれたペットボトルが並んでいるのと同じです。

怪しくて手に取れませんよね?

あるいは、その他大勢に埋もれて視界にすら入らない。

SNSをメインに認知され、集客につなげるためには、中身(技術)を磨く前に、「誰のための、どんな気分の時に飲むお茶なのか」というラベル(コンセプト)を貼る必要があります。

事例で説明してみます。

CFP(ファイナンシャルプランナー)の場合

FPさんはSNS上に溢れかえっています。

「節約術」「NISAの始め方」……どれも正しいですが、どれも同じ味(情報)に見えます。

ここで「ただのFP」というラベルを剥がしてみましょう。

Before(埋もれる人): 肩書き:「家計改善の専門家」 発信:「NISAとiDeCoの違いとは?」「今月の節約術5選」 結果:「勉強にはなるけど、あなたにお願いする理由はないかな(保存して終了)」 After(選ばれやすい人): 肩書き:「教育費で破産したくないママのための、『守り』の資産形成コーチ」 発信:「子供が私立に行きたいと言い出したら?」「旦那の給料だけで大学まで行かせるシミュレーション」 結果:「これ、私のことだ! 私の不安を分かってくれるのはこの人だけ!」 なにもすべてにおいて、SNS流行りの“高額商品”を売る必要はありません。

ただ、「漠然としたお金の不安」ではなく、「教育費の恐怖」という特定の喉の渇きにピンポイントで刺さるから、指名買い(相談)が来るようになるんです。

足つぼマッサージの場合

「痛気持ちいい足つぼ」「リラクゼーション」 これも競合だらけのレッドオーシャンです。

単なる「癒やし」として売るから、大手の格安マッサージ店と比較されてしまいます。

Before(埋もれる人): 肩書き:「台湾式足つぼマッサージ」 発信:「足のむくみ取りませんか?」「内臓の疲れに効きます」 結果:「気持ちよさそうだけど、今日はいいや。安い時に行こう」 After(選ばれる人): 肩書き:「立ち仕事でパンパンになった足を、30分で『羽が生えたように』軽くする専門店」 発信:「夕方、ブーツのファスナーが上がらなくて絶望したことありませんか?」「明日もヒールで走らなきゃいけないあなたへ」 結果:「今まさに足が痛い私のための店だ! 明日のために行かなきゃ!」 ここでは「癒やし」ではなく、「戦うためのメンテナンス」や「具体的な悩み(例)ブーツが入らない)の解決」という文脈に変えています。

これなら、遠くても通う理由が生まれます。

Webデザイン系の場合

デザイナーも、「おしゃれなバナー作ります」「安く作ります」では、クラウドソーシングの価格競争に巻き込まれて終わりです。

デザインという「機能」ではなく、その先にある「未来」をラベルに書きましょう。

Before(埋もれる人): 肩書き:「Webデザイナー」 発信:「Canvaの便利機能紹介」「おしゃれな配色のコツ」 結果:「参考になる〜(自作するために見ているだけ)」 After(選ばれる人): 肩書き:「インスタの『文字投稿』で、滞在時間を2倍にする図解デザイナー」 発信:「なぜ、このフォントだと離脱されるのか?」「読み手をスクロールさせない配置の魔術」 結果:「私の投稿が伸びないのはデザインのせいかも? この人に頼んで整えてもらいたい!」 「きれいな絵を描く人」ではなく、「数字(滞在時間)を伸ばすパートナー」という立ち位置を取ることで、ビジネス目的の濃いファンが集まります。

「砂漠」は作らなくていい。

「特定のベンチ」を探す。

「砂漠で水を売れ」と過去に言いましたが、SNSでの認知・集客においては、そこまで大げさに考えなくても、実は大丈夫です。

砂漠を作る必要はありません。

ただ、「 公園の特定のベンチに座っている、特定の人 」を見つければいいんです。

  • 教育費に悩んで、公園のベンチでため息をついているママ(FP)
  • 営業回りで足が棒になり、駅のベンチで靴を脱いでいるOL(足つぼ)
  • インスタの投稿作りで悩み、カフェの椅子で頭を抱えている起業初心者(デザイン) 彼らに向かって、「お茶いかがですか?」と言うんじゃなく、 「お疲れですね。その悩み、この一杯でスッキリしませんか?」 と、相手の状況に合わせたラベルの飲み物を差し出す。

それが「差別化」であり、「認知」されるということです。

あなたのSNS、見てみてください。

「美味しいお茶です!」「新鮮な水です!」としか書いていない、のっぺらぼうなボトルになっていませんか?

中身(スキル)を変える必要はありません。

今あるそのスキルを、「 誰の、どんな瞬間のために使うのか 」。

その一点を絞って、プロフィールの言葉や投稿の切り口を変えてみる。

それだけで、巨大な冷蔵庫の中から「あ、これは私のためのものだ」と手に取ってもらえる確率は、劇的に変わります。

世界一美味しいお茶になる必要は全くないです。

「今の私に一番必要なお茶」になれば、それでビジネスは勝てますから 。

なんつて

とーる|行動経済アナリスト