コラム#25マーケティング

悪い失敗の正体

どーも!

とーるです。

ここコラム3回と「正しい失敗」の話をしてきました。

今回も続きになります。

全5回くらいになるかなぁと思っています。

まだ読んでないよぉという方は、まずこちらから読んでみてください。

#22:「失敗は成功を生む」という大誤解 ➔ #23:「やっていい失敗」と「やっちゃダメな失敗」 ➔ #24:どうすれば「正しい失敗」を積み上げられるか と、いうわけで 反対に、「悪い失敗」ってどんな失敗なのか?

今回はこの悪い失敗ってなんぞや、というお話です。

これを知らないと、努力が全部ムダになることがあります。

頑張っているのに結果が出ない人ほど、実はこの“悪い失敗”にどっぷりハマってるんです。

悪い失敗は、放っておくとクセになる

人は失敗を恐れますが、もっと怖いのは “間違った失敗を繰り返すこと” です。

失敗には「学びになる失敗」と「ただの消耗で終わる失敗」があります。

後者の代表例が── 『怠慢・傲慢・自己否定』。

では1つずつ解説していきますね。

怠慢型の失敗

最初の悪い失敗は、「怠慢による失敗」。

つまり、 “ちゃんとやらなかった結果” です。

準備をサボったプレゼン、練習を怠った試合、期限ギリギリで作った資料。

こういう失敗は、学びが残りません。

なぜなら、「努力してないから、原因を特定できない」からですよね。

たとえば、テスト勉強を全然しないで赤点を取っても、「なんでダメだったんだろう?」って分析できませんよね。

そりゃやってないからです。

これは失敗というより、“まだ始まってすらいない”状態。

僕の知り合いでも、「毎回ギリギリでやるのが自分流」と言っている人がいましたが、だいたい毎回ギリギリで後悔してました。

自分流というより、“怠慢をラッピングした言い訳”です(笑)。

準備不足で起きる失敗は、経験値になりません。

時間だけが溶けます 。

だからこそ、 最低限の準備をしたうえで挑戦する 。

これが「正しい失敗」と「悪い失敗」を分ける最初のポイントです。

傲慢型の失敗

2つ目は「自信過剰による失敗」。

これは、成功体験が多い人ほど陥りやすいです。

「自分ならうまくいく」「あの人はわかってない」と思った瞬間、もう危険信号です。

なぜなら、人は“分かってる気”になると学習をやめるからです。

傲慢になると、回避できた失敗まで正面衝突します。

心理学では“ダニング=クルーガー効果”と言われており、非常に厄介なバイアスです。

解決策が難しいんです。

※詳しくは 僕の書籍 で解説しています。

この典型例が、あの有名な──クリスタルペプシ事件です。

1990年代、透明飲料ブームに乗っかろうと、ペプシが新商品「クリスタルペプシ」を発売しました。

ペプシのブランド力で絶対売れると思い込んだ結果、開発チームの「光で味が劣化しますよ」という忠告を無視。

結果、出荷時点で味が劣化していて大失敗。

販売開始から1年足らずで撤退しました。

「絶対売れる」と思い込んだ傲慢が、全てを壊したわけです。

もし科学者の意見を聞いていたら、違う結果になっていたと思います。

つまり、“聞く耳を持たない傲慢”は、 未来のチャンスを自分で潰す んです。

ビジネスでも、アドバイスを聞かない人ほど早く迷子になります。

僕も昔、「いや、それは自分のやり方でいきます」と言って盛大にコケたことがあります(笑)。

謙虚でいることは、かっこ悪いことじゃありません。

むしろ、長く勝ち続ける人ほど謙虚です。

聞く耳を持つことが、最強のリスクヘッジだと思ってください。

自己否定型の失敗

3つ目は「失敗=自分の価値」と結びつけてしまうタイプ。

これも非常に多いです。

なにかミスをしたとき、すぐ「自分はダメだ」と思ってしまう。

実はこれ、失敗よりもタチが悪い。

なぜなら、“自分を責めること”にエネルギーを使ってしまうからです。

「なんでこんなミスしたんだ」「また失敗した」「自分には才能がない」──こうやって自己否定モードに入ると、改善ではなく“反省ごっこ”が始まります。

そして、次に挑戦する勇気を奪っていく。

本来、 失敗は“行動の結果”であって、“人格の評価”じゃない んです。

ミスと自分を切り離して考えることが大切 です。

よく「ちゃんと自責思考になりましょう」と言われますよね。

SNS発信でもよく見かけます。

ですが、実際に当人ですら「自責思考とは?」を理解していない場合がほとんどです。

たしかに、他人のせいにせず、自分に原因を探すことは大切です。

でもここを勘違いしている人が多い。

それ、ただの自己否定です。

「全部自分のせいだ」 「自分が悪いんだ」と思い込み、 自分を責めて終わる──それは反省じゃなく、自傷行為に近いんです。

正しい自責思考というのは、 「次にどうすればいいか」を自分に問い直すことです。

つまり、責めるのではなく、改善の主導権を自分が握るということ。

「なぜ失敗したのか?」「次は何を変えようか?」と、 原因と改善策を冷静に整理する。

これが“建設的な自責”です。

自責とは、自分を責めることじゃなく、 「次に動けるのは自分しかいない」と受け入れる勇気のことです。

だから、自責思考と自己否定はまったくの別物です。

自分の最近の「悪い失敗」は?

  • 最近「うまくいかなかったこと」を3つ挙げる。
  • それぞれの原因が、怠慢・傲慢・自己否定のどれかをチェック。
  • 次に同じ場面がきたら、どう行動するかを1行で書く。

この作業をするだけで、自分の失敗パターンがハッキリ見えます。

その意識があるだけで、同じミスを半分に減らせます。

怠慢は、行動を止める。

傲慢は、学びを止める。

自己否定は、挑戦を止める。

成長を止めるのは“失敗”ではなく、“悪い失敗”を繰り返すこと。

まずは、この“3つの失敗”を引退させましょう(笑)。

とーる

とーる|行動経済アナリスト