コラム#91マーケティング

「緊急」と「重要」を混同すると、一生「こなすだけ」で終わる

どーもとーるです!

「毎日やることをこなしてるのに、気づいたら一日が終わっている」

SNSビジネスをやっていると、こういう感覚になる人、多いですよね。

DM返信、ストーリーズ更新、コメント返し、フィード投稿、ネタ出し、コンテンツ作成……

全部やらないといけないように見えます。

でも、全部は無理。
そして、何を削ればいいのかもわからない。

そういう人にこそ使ってほしいのが、アイゼンハワーマトリクスです。

前回お話しした「KSF(重要成功要因)」と、セットで効いてきます。

アイゼンハワーマトリクスとは

アメリカ第34代大統領ドワイト・アイゼンハワーが使っていたとされる、意思決定のフレームワークです。

タスクを「緊急度」と「重要度」の2軸で、4つに分類します。

  • 第一領域(緊急×重要):すぐやる
  • 第二領域(緊急でない×重要):予定を入れてやる
  • 第三領域(緊急×重要でない):短時間で終わらせるか人に任せる
  • 第四領域(緊急でない×重要でない):やらない

図にすると、こうです。

アイゼンハワーマトリクス:緊急度×重要度でタスクを4つに分類する
アイゼンハワーマトリクス:緊急度×重要度でタスクを4つに分類する

シンプルな枠組みです。

でも、大半の人が、正しく使えていません。

SNSビジネスで最も起こりやすい罠

それは、「緊急」と「重要」を混同することです。

コメントへの返信は「緊急」に見えます。
確かに、見た人がすぐ返信を期待しているかもしれない。

でも、それはあなたのビジネスにとって「重要」ですか?

DM返信も「緊急」に見えます。
でも、そのDMはKSF(前回のコラムで解説した重要成功要因)に関係ありますか?

「緊急なもの」は、常に目の前に現れます。
だから、自然と時間をとられます。

でも「重要なもの」は、緊急じゃないから後回しにされる。

結果——
毎日「緊急だが重要でないこと」で時間を使い、「重要だが緊急でないこと」に手がつかない。

一年後、「全然前に進んでいない」と感じる原因は、ここにあります。

「重要かつ緊急」は、そんなにたくさんない

第一領域(重要かつ緊急)は、実は頻繁に登場するものではありません。

1日に3つも4つも「重要かつ緊急なタスク」が積み上がるようなら、それはほぼ間違いなく「以前放置したことのツケ」です。

夏休みの宿題を思い出してください。

夏休み初日、宿題は「重要だが緊急でない」タスクです。
でも放置し続けると、最終日には「重要かつ緊急」にめでたくランクアップします。

クレーム対応も同じ。
ほとんどの場合は「早めに手を打てば防げた」案件が、先延ばしの結果として緊急化しています。

つまり、第一領域の多くは「第二領域の先送りが生み出した産物」なんです。

タスクを整理するとき、第一領域が出てくることはあります。
でも、それはとにかく早急に終わらせる。

そして残りの時間の大半を、第二領域(重要だが緊急でない)に使う。

これが、正しいアイゼンハワーマトリクスの使い方です。

第二領域が、ビジネスを育てる

アイゼンハワーマトリクスで一番大事なのは、第二領域です。

重要だが緊急でない——この象限にあるタスクが、ビジネスの資産になります。

SNSビジネスで言えば、こういうものです。

  • コラムやコンテンツの作成(SEO資産を積む)
  • ターゲット理解を深めるリサーチ
  • メルマガやLINEのシナリオ設計
  • 商品・サービスの改善
  • KSFの仮説検証と振り返り

これらは、今すぐやらなくても怒られません。
だから、後回しになります。

でも、1年後に「積み上がっている人」と「疲弊している人」の差は、この第二領域に時間を使えたかどうかで決まります。

第三領域を「緊急かつ重要」と勘違いしない

最も騙されやすいのが、第三領域です。

緊急だが重要でないタスクは、緊急なので、重要に見えてしまう。

  • 急に来たDMへの返信
  • フォロワーからの質問への即レス
  • 他の人の投稿へのコメント(いいね周り)

これらを「やらないと失礼」と感じる人は多いです。

でも、ここに時間を使いすぎると、第二領域が圧迫されます。

解決策は、「ルール化」です。

「DMの返信は1日2回、朝と夜だけ」
「コメント返しは10分以内で切る」

——こんなふうに時間を区切ることで、第三領域が際限なく広がるのを防げます。

ただし「重要」かどうかは、あなたの戦略次第

ここで一つ、大切な話をさせてください。

実は、DMを返すことやフォロワーとのコミュニケーションは、必ずしも「第三領域(重要でない)」に入るとは限りません。

僕のコンサルでは、フォロワーとの密なコミュニケーションを、とても大切にしています。

DM一通が信頼になり、その信頼が購買に繋がる。
これは僕自身も、クライアントも、実際に結果として出ていることです。

そして、フォロワーが少ない今のうちこそ、できることがあります。

フォロワーが100人なら、一人ひとりと向き合えます。
でも、10万人になったら?
物理的に難しくなります。

演歌歌手が一人ひとりのファンと握手して回るように、少人数だからこそできる丁寧さがある。

いずれやりたくてもできなくなることを、今のうちにやっておく。
これも長期的に見れば、ビジネスの大切な資産です。

ただし、誰とでも何でも話せばいいわけではありません。

適当なフォロワーさんと適当な話をすることが、優先度が高いとは言えない。

「誰と関係を深めるか」「どんな会話をするか」は、あなたのブランディングや戦略によります。

つまり、アイゼンハワーマトリクスで本当に大事なのは——
あなたにとっての「重要なタスク」を正しく定義することです。

フレームワークは、あくまで道具。

「DM返信は第三領域」「コンテンツ作成は第二領域」という答えは、あなたの戦略が決めるものです。

SNSビジネスでの実践的な使い方

毎朝、その日のタスクを、アイゼンハワーの4象限に分類してみましょう。

① 今日やろうとしていることを、全部書き出す

② 2つの質問で分類する
「これは重要か?(KSFに関係するか?)」
「これは今日中にやらないといけないか?」

③ 着手の順番を決める
第一領域から着手し、第二領域の時間を確保してから、第三領域に時間を割く。

大事なのは、第二領域を先に予定に入れることです。
後回しにすると、確実に第三領域に食われます。

まとめ

アイゼンハワーマトリクスは、タスクの「種類」を仕分けるツールです。

ポイントは2つ。

ひとつは、「緊急」と「重要」を混同しないこと。
もうひとつは、「第二領域(重要だが緊急でない)」に、意識的に時間を確保すること。

ただし、このフレームワークはKSFと組み合わせてはじめて機能します。

「何が重要か」の基準は、KSFが決まっていないと作れないからです。

次回は、KSFとアイゼンハワーを前提に、タスクの「処理時間」で優先順位をつける方法を解説します。

P.S.
「第二領域を死守する1日の設計」は、メルマガ『3-2-1ラボ』で具体的な時間割つきで深掘りしています。週1回、読むだけで“やることの順番”が整う内容をお届け中です。

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とーる|行動経済アナリスト