コラム#52マーケティング

初心者コンサルがつく嘘

どーも!

とーるです!

どーも「売上」という言葉の魔力に踊らされ、現場をボロボロにしている自称コンサルやSNSマーケターが多すぎます。

というわけで 今回は、行動経済アナリストの視点から、その「不都合な真実」をバッサリ斬ります。

特に「買い切りビジネス」をしている人が陥る、終わりのない地獄についても触れていきましょう。

  • 「売上アップ!」と叫ぶ人の正体 はっきり言います。

「売上アップ!」を最大の売りにしているコンサルタントは、「私は現場を知らない初心者です」と自己紹介しているのと同じです。

特にSNS出身の「自称コンサル」にこのタイプが非常に多い。

なぜ彼らは売上、売上と叫ぶのか?

それは、 「売上」という数字が最も見栄えが良く、クライアントの脳にドーパミンを出させやすい「記号」だから です。

行動経済学で言う「顕著性バイアス」ですね。

派手で目立つ数字にばかり目が向き、その裏にある地味で重要な「利益」や「コスト」が見えなくなってしまう。

でも、現場を預かる 店長や経営者が本当に求めているのは、通帳に残る「利益」と、日々の「労力対効果」 のはずです。

  • 利益は「売上の2倍」にはならない 多くの人は、売上が2倍になれば、利益も2倍(あるいはそれ以上)になると盲信しています。

ですが、ビジネスの計算式はそんなに甘くありません。

利益=売上 -(固定費 + 変動費 + 摩擦コスト) この「摩擦コスト」こそが、初心者コンサルが見落としている最大の落とし穴。

売上を追うために無理なキャンペーンを打ち、広告を出し、慣れないオペレーションをスタッフに強いる。

その結果、目に見えない「負のコスト」が爆発的に膨れ上がります。

  • 「100人の来店」より「80人の来店」が儲かる理由 具体的な例を挙げます。

例えば、ある飲食店の場合。

ケースA:80人来店(適正) スタッフ3名で回せる。

接客が丁寧なので、客単価が高くなる(追加注文が出る)。

食材の廃棄(ロス)がほぼゼロ。

結果:売上80万円 / 利益20万円 ケースB:100人来店(無理な集客の結果) あまりの忙しさにスタッフを1名追加(人件費増)。

忙しすぎてミスが連発。

お詫びのサービスや料理の作り直しが発生。

客を回すことだけに必死になり、追加注文を取る余裕がない(単価下落)。

さらに、あまりの忙しさにスタッフが疲弊し、翌週に一人が辞めてしまう(採用コスト発生)。

結果:売上100万円 / 利益15万円 売上は20万円上がっているのに、手元に残る利益は5万円減っている。

さらに「スタッフの離職」という、金額換算不可能なダメージまで負っている。

これが、売上ばかりを追いかけた先に待っている「勝者の呪い」です。

  • SNSマーケティングにおける「フォロワー数」の嘘 SNS運用も全く同じです。

「フォロワーを増やして売上を上げましょう!」という提案は、大抵の場合、運用コストを増大させるだけです。

実際、SNSならこれが簡単にわかります。

当たり前ですが、 少ないフォロワーでジリジリと「販売確立(成約率)」を作っていった方が、圧倒的に効率がいい んです。

1万人のフォロワーがいても、その多くが「なんとなく」フォローしているだけの人たちなら、あなたは1万人分 “リプライやDM対応、アンチのリスク” を抱えながら、成約率の低い発信を続けなければなりません。

「フォーカシング・イリュージョン」っていいます。

「フォロワーが増えれば売上が上がる(幸せになれる)」という一点に注目しすぎて、それによって失われる「時間」や「精神的健康」を無視してしまう。

1万人の「いいね」より、10人の「熱狂的な顧客」。

その方が、管理コストは圧倒的に低く、利益率は極めて高くなります。

  • ここはインドや中国じゃない。

特に、LTV(顧客生涯価値)とは無縁の「買い切りビジネス」をしている人は要注意です。

もしあなたが売上だけを追い求め、LTVを無視した設計にしているなら、あなたはビジネス終わるまでフォロワーを増やし続けなければなりません。

新しいフォロワーを連れてきては使い捨て、また新しいフォロワーを……。

この「新規獲得のラットレース」は地獄です。

忘れないでください。

ここはインドや中国ではありません。

爆発的な人口増加も、底なしの市場成長も、今の日本にはありません。

限られたパイ(人口)の中で、新規獲得コストは上がり続け、可処分時間の奪い合いは激化しています。

  • 店長が本当に求めているのは「心の平穏」 現場の店長は、フォロワーが10万人欲しいわけでも、お店の前に大行列を作りたいわけでもありません。

「今月はこれだけの利益が出たから、スタッフにボーナスを払える」 「無理な集客をしなくても、馴染みの客が笑顔で帰ってくれる」 「自分の時間が確保でき、家族と夕食を食べられる」 これが、現場の本当の望みです。

売上アップという「数字の麻薬」を打って、現場をボロボロにするコンサルは、もはや害悪でしかありません。

攻略本を捨てて、現場の「体温」を見る 「売上が上がればすべて解決する」という攻略本を信じてはいけません。

その攻略本は、あなたが現場で流す汗や、スタッフの涙を計算に入れていないからです。

売上という虚像を追うのはもう終わり。

少ない数でいい。

目の前の一人の顧客と向き合い、適切な利益を出し、長く続く関係を築く。

そのための具体的な手法は、また別の機会にお話しします。

とーる|行動経済アナリスト